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大野ひろみのクラクラさくら

議会はなんでもありのワンダーランド。あきれたり、怒ったり、笑ったり、クラクラしながら言いたいことは言わせてもらいます!

元自衛官の街頭スピーチ、とても心を打つけど・・・ 何か怖い。

7月3日(木)記

MLに「元自衛官の街頭での訴え」というメールが入ってきた。
もうお読みになった方も多いだろうが、
とても分かりやすいスピーチなので、アップさせていただく。

街頭にて
元自衛官からの集団的自衛権反対の訴え


突然飛び入りでマイクを貸してもらいました。
集団的自衛権に反対なので、その話をします。
私は元自衛官で、防空ミサイル部隊に所属していました。
日本に攻めて来る戦闘機を叩き落とすのが任務でした。

いま、尖閣の問題とか、北朝鮮のミサイル問題とか、不安じゃないですか。
でも、そういったものには、自衛隊がしっかりと対処します。
自衛官は命をかけて国民をしっかり守ります。
そこは、安心してください。

いま私が反対している集団的自衛権とは、そういうものではありません。
日本を守る話ではないんです。
売られた喧嘩に正当防衛で対抗するというものではないんです。
売られてもいない他人の喧嘩に、こっちから飛び込んでいこうというんです。
それが集団的自衛権なんです。
なんでそんなことに自衛隊が使われなければならないんですか。
縁もゆかりもない国に行って、恨みもない人たちを殺してこい、
安倍さんはこのように自衛官に言うわけです。
君たち自衛官も殺されて来いというのです。
冗談ではありません。
自分は戦争に行かないくせに、安倍さんになんでそんなこと言われなあかんのです
か。
なんでそんな汚れ仕事を自衛隊が引き受けなければならないんですか。
自衛隊の仕事は日本を守ることですよ。
見も知らぬ国に行って殺し殺されるのが仕事なわけないじゃないですか。

みなさん、集団的自衛権は他人の喧嘩を買いに行くことです。
他人の喧嘩を買いに行ったら、逆恨みされますよね。
当然ですよ。
だから、アメリカと一緒に戦争した国は、かたっぱしからテロに遭ってるじゃないで
すか。
イギリスも、スペインも、ドイツも、フランスも、みんなテロ事件が起きて市民が何
人も殺害されてるじゃないですか。

みなさん、軍隊はテロを防げないんです。
世界最強の米軍が、テロを防げないんですよ。
自衛隊が海外の戦争に参加して、日本がテロに狙われたらどうしますか。
みゆき通りで爆弾テロがおきたらどうします。
自衛隊はテロから市民を守れないんです。
テロの被害を受けて、その時になって、自衛隊が戦争に行ってるからだと逆恨みされ
たんではたまりませんよ。
だから私は集団的自衛権には絶対に反対なんです。

安部総理はね、外国で戦争が起きて、避難してくる日本人を乗せたアメリカ軍の船を
自衛隊が守らなければならないのに、いまはそれができないからおかしいといいまし
た。
みなさん、これ、まったくのデタラメですからね。
日本人を米軍が守って避難させるなんてことは、絶対にありません。
そのことは、アメリカ国防省のホームページにちゃんと書いてあります。
アメリカ市民でさえ、軍隊に余力があるときだけ救助すると書いてますよ。

ベトナム戦争の時、米軍は自分だけさっさと逃げ出しました。
米軍も、どこの国の軍隊も、いざとなったら友軍でさえ見捨てますよ。
自分の命の方が大事、当たり前じゃないですか。
そのとき、逃げられなかった外国の軍隊がありました。
どうしたと思いますか。
軍隊が、赤十字に守られて脱出したんです。
そういうものなんですよ、戦争というのは。

安倍さんは実際の戦争のことなんかまったくわかってません。
絵空事を唱えて、自衛官に戦争に行って来いというんです。
自衛隊はたまりませんよ、こんなの。

みなさん、自衛隊はね、強力な武器を持ってて、それを使う訓練を毎日やっていま
す。
一発撃ったら人がこなごなになって吹き飛んでしまう、そういうものすごい武器を
持った組織なんです。
だから、自衛隊は慎重に慎重を期して使って欲しいんです。
私は自衛隊で、「兵は凶器である」と習いました。
使い方を間違ったら、取り返しがつきません。
ろくすっぽ議論もしないで、しても嘘とごまかしで、国会を乗り切ることはできるで
しょう。
でもね、戦場は国会とは違うんです。
命のやり取りをする場所なんです。
そのことを、どうか真剣に、真剣に考えてください。

みなさん、閣議決定で集団的自衛権を認めてもですよ、
この国の主人公は内閣と違いますよ。
国民ですよ。
みなさんですよ。
憲法をねじ曲げる権限が、たかが内閣にあるはずないじゃないですか。
安倍さんは第一回目の時、病気で辞めましたよね。
体調不良や病気という個人のアクシデントでつぶれるのが内閣ですよ。
そんなところで勝手に決めたら日本の国がガラリと変わる、そんなことできません。

これからが正念場です。
だから一緒に考えてください。
一緒に反対してください。
選挙の時は、集団的自衛権に反対している政党に投票してください。
まだまだ勝負はこれからです。
戦後69年も続いた平和を、崩されてたまるもんですか。
しっかりと考えてくださいね。
ありがとうございました。
(転載終わり)


ああ、現場にいた人の言葉は常に重い。
こういう人に
「いま、尖閣の問題とか、北朝鮮のミサイル問題とか、不安じゃないですか。
でも、そういったものには、自衛隊がしっかりと対処します。
自衛官は命をかけて国民をしっかり守ります。 」
などと言われたら、心底、「お願いしまーす!」と
頭を下げてしまうだろう。

この人の言っていることは、とても心を打つ。

でも、私は、やっぱり「軍隊が国民を守るとはとても思えない」くち
なのである。
この自衛官自身もそれを指摘している。
自衛隊は軍隊じゃないのか?

今日、ちばレボで、集団的自衛権について急きょ集まりを持った。
「集団的自衛権ってナー二?」というタイトルで、
分かりやすいチラシを作って広めようということになった。

たとえば、集団的自衛権について誤解している人はとても多い。
「日本がどっかの国に攻められたどうするの。
やられたら、やり返すのは当たり前でしょ」


こういう人に対しては
「それは個別的自衛権。取り違えないで。」

集団的自衛権というのは、自衛官が言うように
売られてもいない喧嘩に、こっちから飛び込んでいくことだ。
それも、「ドラえもん」のジャイアンのような世界の嫌われ者アメリカに
くっついていくのだから、日本も世界中から嫌われて命を狙われる
ことになるだろう。

だけど、私はやっぱり心底思う。
個別的自衛権ならいいのだろうか

今、日本は銃を持つことは禁止されている。
それでも、誰もが銃を持つアメリカより、ずっと犯罪が少なく、
世界でも治安の良さはトップクラスだ。

銃がなくても安心・安全な世の中を、日本は伝統的に作ってきた。
銃に頼らない警察の在り方も寄与しただろうが、
チカラで暴漢に立ち向かうより、「防犯」で対処する市民の知恵が
大きかったと言える。

銃を、「軍隊」に置き換えてみると、憲法9条のもとで平和を築いてきた
日本の戦後の姿とダブって見える。
銃に頼らず、外交努力を誠実にやることが何よりの「防犯」になるではないか。

こういうことを、今日のちばレボで話したのだけれど、
あまり、共感してもらえなかった。
集団的自衛権に対するあまりの恐怖と嫌悪が、
個別的自衛権を「よりマシなもの」「歓迎すべきもの」として
押し上げているような気がしてならない。

私は、この雰囲気が、とても怖い。
私は、間違っているのだろうか・・・

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  1. 2014/07/03(木) 23:41:21|
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