11月3日(日)
前回の続きです。①からお読みください。
千曲川の決壊箇所6つのうち、最大規模の長野市穂保地区。
川に沿って広い河川敷があり、リンゴ畑が広がる。
その奥に堤防があり、台風19号の豪雨により川の水が溢れ、
ここで堤防を乗り越えた。
ゆるいカーブの場所であり、水がたまりやすいと言う。

(NHK」「クローズアップ現代」から)
こういう地形にある堤防は、至急
鋼矢板を打ち込む工法で補修強化を急ぐべし!
日本の堤防は土だけで出来ているので、越水した水にえぐられ、破堤してしまうのだから。
堤防の内側(陸側)の写真がこれ↓

決壊場所から数百メートル離れているが、人の背丈を優に超すまで水位が上昇した。
泥が30センチほど溜まっている。

ここもリンゴ園が広がっているが、一度川の水をかぶったリンゴは全て廃棄処分される。
川の水には雑菌や有害物質が含まれている。
雑菌は、リンゴの皮から中にまで入り込むので、表面をいくら洗ってもダメだとか。

私たちと入れ替わりに、災害ボランティアの若者たちが作業を終え、堤防を上って行った。
今日は土曜日なので比較的ボランティアが多かったが、被災直後に比べると人数が減ってきているそうだ。
「水が引いて、終わり」みたいな報道がされるので、本当に人手が必要なその後の作業に人が集まらない。
福島原発事故のあとも感じたが、
粘り強くフォローする報道が、どんな災害の時も必要だと、痛感する。

リンゴ畑を抜け、住宅街に入ると、泥また泥。

消毒用の、これは消石灰?
佐倉市の場合は「消毒液」だった。
消石灰は水に溶けると強アルカリ性になるし、効果はどうなんだろうか?


水の跡が家の壁に残っている。
ここはまだ低いほうで、奥のほうには2mを超える痕跡ラインが残されていた。

貞心寺というお寺が、災害ボランティアの拠点となっていた。
人手がもっと、もっと、必要だ。

しかし、膨大な量の泥を掻き出す作業は、人力では限界がある。
写真のようなショベルカーが泥を掻き出す様子を見たが、圧倒的なパワーだ。
人手と同時に、重機とそれを操作する人員を手厚く配置することも重要だ。

長野も復旧には、膨大な時間がかかるだろう。

この果てしない泥との闘いがこれからも続く。

出荷直前に泥に埋もれてしまったリンゴの姿に、亡くなった方々の無念さが重なる。
今後も続くであろう豪雨被害にどう向き合うか。
私たちに課された課題は泥のように重い。
- 2019/11/03(日) 14:38:25|
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